「失敗不動産管理人」です。詳しいフィールはこちらのページを見てください。目下、中古戸建投資に挑戦中。少ないながら投資用の戸建てを所有しています。今回は約100㎡の2階建て4LDKの物件のお話。傾き物件を購入してしまった失敗談です。不動産物件の購入を検討されている方は、参考にしてください。ご相談も承っていますので、何かあれば下のフォームからお問い合わせください。
この記事の内容
- 傾き物件の怖さ
- 傾き物件を買ってしまった経緯
- 傾き物件の見分け方
- 傾き物件の本当の恐ろしさ
- 結論 無理しないほうがいい
「シロアリ、雨漏り、建物の傾き」を物件の三大瑕疵(かし)と呼んでいます。瑕疵とは何らかの欠陥のこと。いずれかの瑕疵があったら購入を見送ったほうが無難です。
傾き物件の怖さ
それはリホーム費用が高額になってしまうことです。人が住むことを考えると修繕しないというわけにはいきませんので…。
中古戸建投資で利益を出すポイントはリフォーム費用をどれだけ抑えられるかにかかっています。傾きがあるだけで余分に費用がかかってしまうのは大きな痛手です。部屋の一部の傾きなら大工さんに頼んで10万円といったところでしょうか。
でも、本当に恐ろしいのは、建物全体が傾いている場合。こうなると専門業者に依頼することになります。この費用が高額なんです。
私が買ってしまったのは、全体が傾いている物件でした。傾きが発覚してから、5社くらいの業者に見積もりを依頼。うち3社に「無理」だと断られ、うち1社は600万円の見積もり、もう1社は150万円の見積もりという結果。
泣く泣く150万円の出費となりました。
それにしても、業者によって「できる/できない」の判断も違うし、値段もこれほどまでに違うんですね。その差は、技術力と工法でしょうか。いずれにしても、幅広く業者を探すことが大切だということを学びました。
傾き物件を買ってしまった理由と経緯
いちばんの理由は、大幅な値引き交渉ができたからです。今回お話ししている物件は埼玉県の北部にあります。当初の公示価格が420万円でした。雨漏り、シロアリ、傾きといろいろ瑕疵を抱えていた物件なので、250万円での購入意思を告げると、すんなり了承してもらえました。ただし瑕疵担保免責で。
瑕疵担保免責とは「購入した人は瑕疵に対して文句いいませんよ」というもの。この条件で安く買えるわけです。今思えば、傾き修繕にかかる費用を考えるとぜんぜん安くないのですが、その時に気づけるわけもなく。
いちおう、経験が浅いながらも「傾き物件は危険だ」という知識は持ち合わせていました。でも、ちょっとした傾きなら、「大工さんに頼んで10万円くらい」という知識も持っており、私はのこの「ちょっとした」の部分で判断を誤りました。
物件の傾きは「ちょっとした」ものではなかったわけです。
傾き物件の見分け方
あえて方法を提示するなら、すべての窓とドアがスムーズにあくかどうかを確認するのがいいと思います。スムーズならOK、ぎこちない/あかない場合は問題ありといった具合にです。これは失敗した私の経験則からの方法です。
ただ正直、傾きに関しては素人が判断するのは難しいのではないかと思っています。いちおう私もスマホの水平器アプリを立ち上げて調べてみたものの…。確かに画面の表示は-1°とか-2°とかになっていました。傾いているのは分かるのですが、それが部分的なものなのか、全体的なものなのかが、まったくわかりませんでした。
まあ、-1°とか-2°とかなんで大丈夫だろう。
傾斜角度の問題ではありませんでした。傾きが全体的なものであるのが発覚したのは、リホーム会社に内装の相談で物件を見に来てもらったときです。
傾きを測る専用の機械で調査してくれた結果、「内装よりも傾きの修繕が先です」とのこと。傾き修繕の見積額は600万円でした。絶望しました。その後、複数の業者から見積もりをとり、150万円で決着を試みることに。でも、まだ恐ろしいことに決着はつきませんでした。
傾き物件の本当の恐ろしさ
傾き修繕の業者にいい仕事をしてもらい1階部分の床は水平になり一件落着です。150万円は余分にかかったものの、あとは内装を整えれば賃貸に出せるわけです。と、そう思っていました。ところが、リホーム業者に内装を直してもらっていると次々と問題が発覚しました。
- 玄関のたたきがバキバキになっている
- 風呂場のタイルがバキバキ
- 窓が開かない部屋がある
- ドアが閉まらい部屋がある
- 2階の部屋がまだ傾いていた
と、まあこんな感じです。原因はおそらく建物の傾きです。そのひとつひとつに修繕費用が発生するわけです。ぜんぜん150万円で決着なんてついていなかった模様。詳しくは以下の記事を読んでください。
傾きの本当の恐ろしさはこれからでした。
傾き物件は買ってもいいのか?
結論、買わないほうが良いです。
確かに、なかなか大きな瑕疵であるので、大幅な値引き交渉はできると思います。傾き修繕費用を見込んでの値引き交渉も可能かもしれませんが、私の経験上、傾いた物件は床以外の箇所にも歪みをもたらしている可能性が高いです。
手軽に修繕できるものもありますが、ちりも積もればという感じで、どんどんとリホーム費用はかさんでいきます。そして…
- あそこも壊れてるんじゃないか
- もしかしたらあそこも…
といった感じで精神的にもあまり良くないです。
物件探しをしていると、なかなかいい物件にであえず、気持ちがだんだん焦ってきます。焦った結果、適当な物件で手を打ってしまうということがないように。私の場合、物件購入では「まあ、大丈夫だろう」がすべて裏目にでてしまいました。
焦りは禁物です。できれば傾いていない物件をさがしましょう。日本中に空家化している戸建はたくさんあります。ゆっくりねばって探しましょう。
といったところで「【危険】中古戸建物件の買い方 安く買えるけど傾き物件には要注意!」でした。
不動産投資を失敗しないために…
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